麻酔が効きにくい体質だと思われている方
ハシモトデンタルオフィスには、無痛治療を希望されて来られる患者様の中で「私、麻酔が効かないのです」と言って来院される患者様が多いです。
話を伺うと「前の歯医者で麻酔が全然効かず『あなたは麻酔が効かない体質です。』と先生から説明を受けました。」と言われる方が多いです。
経験上、そういった患者様の8割は麻酔が効きます。
今まで多くの歯科医師を指導してきた経験から推測すると、麻酔が効かないのは打つ場所を間違えていることがほとんどです。正しい場所に打てば、かなり効きます。
残りの2割の方は体質なのか、麻酔をしても効きにくいことがあります。
そういった方にも神経をブロックする麻酔をしたりして、なんとか工夫をして効かせています。
麻酔が効きにくい理由とは?
- 炎症(痛み)が強ければ組織が酸性になり、麻酔は効きにくくなります
- 下の奥歯は周りの骨が固いため麻酔液が浸潤しにくく、麻酔が効きにくい時があります
- 膿が溜まっていたりすると麻酔が効きにくくなります
また、興奮や緊張していても効きにくくなります。
大量のお酒やカフェインなども、麻酔の効きが悪くなるそうです。
体質的に麻酔が効きにくい方はいらっしゃいます。
そのような方でも麻酔の量を増やすことで、基本的に麻酔は効きます。
局所麻酔薬は使える量に限りがありますから、効くまで追加はできないこともあります。
疼痛閾値(とうつういきち)の上昇
歯科治療中に、麻酔が効かなくなる理由について説明します。
麻酔をしてから治療を始めたが、途中で痛くなってきたので少し麻酔を追加してもらったが、また途中で痛みが出てきたのでまた麻酔を追加して・・・・・・
実は、何度も『治療中に痛みを感じる』『痛いのに続ける』これを繰り返していくと、だんだん麻酔が効きにくくなります。
難しい言葉ですが、これを『疼痛閾値の上昇』といいます。
歯科治療中に何度も痛い思いをすると、そのたびに少しの痛みに対して過敏になってしまい、その日はどんどん麻酔が効かなくなるということです。
ハシモトデンタルオフィスでは、その対処法として、できるだけ痛みを与えず、最初の麻酔をかなり効かせ、どうしてもダメな場合はその日の治療をやめるようにしています。